30代薬剤師mint-tomatoの体験記

お薬と健康情報・薬剤師のお仕事紹介

薬学部ってこんなところ2

こんにちは、薬局薬剤師として働くミントトマト31歳です。

前回にひき続き、薬学部の学生生活について紹介します。

10年ほど前の話になるので私の学生時代と多少事情は変わってきているかもしれませんが、私も薬学部の6年制が始まった2代目の卒業生です。

 

1.薬学部ってこんなところ

2.大学6年間のスケジュール

3.薬学部に入って感じたメリット

4.アルバイト事情

5.大学の選び方

 

 

 4.アルバイト事情

薬学部に入ると、前回お話しした通りアルバイトに精を出す時間はあまりありません。それでも、全くできないわけではないです。試験勉強の計画をきちんと立てておけば週2〜3くらいのバイトなら問題ないでしょう。ただし、平日は学生実験など終わる時間が遅くなる場合もあるので、融通の利くバイトでないと厳しいです。 いくら学費が高いとはいえ、アルバイトのせいで単位を落としては意味がないので、在学中はお勉強を最優先にしましょう。留年してしまい、学費を払えなくて結局退学した子を何人も見ています。

 

5.大学の選び方

最後になりますが、私なりの薬学部の選び方を紹介します。

どこの薬学部がいいの?

通常、大学選びは自分の偏差値や得意科目から考えると思いますが、、、

まずは薬剤師になる可能性が少しでもあるなら6年制の薬学部から選んでください。

ただし、東大、京大などトップクラスの国公立大学は一般的な薬剤師として働くことを最終目標としてない人が多く、6年制の過程があっても、国家試験対策には力を入れていない印象があります。

薬剤師免許を取るだけなら、私立大学の方が合格率を気にしているので国家試験対策はかなり力を入れてやってくれます。薬剤師免許の取得を第一に考えるのなら、合格率の高い私立大学に入れれば十分です。

学費やコストから選ぶとすると、やはり国公立大学になってしまいますが、それでも実家から通える大学が何よりです。一人暮らしをすれば年間200万円くらいかかりますので、わざわざ実家を出て遠い大学へ通うより、近くの私立大学の方がお金がかからないかもしれません。自炊しながらのお勉強も大変ですしね。

 

単に薬剤師として働くだけなら、薬剤師免許さえあれば、出身大学の肩書きはあまり重視されません。

しかし、研究職は別です。企業の研究職は狭き門で、やはり学歴で選ばれる可能性が高いです。研究を熱心に行っている偏差値の高い大学から選んだ方が有利と考えます。

 

また、学部卒だけでは研究できる時間が限られるので、大学院まで出た方が研究職の就活には有利です。

ちなみに、6年制大学卒業後の進学は、修士過程はなく、4年の博士課程のみです。4年制大学卒業後の場合は、2年の修士過程があり、その先は3年の博士課程があります。なので、薬剤師免許を取る気はなく、最初から研究職などに絞っている人は4年制大学に入った方が1年早く博士号が取得できますし、病院・薬局実習などの興味のない過程を通らなくて済みます。

 

6年制大学を卒業し、薬剤師として働きながら大学院に通う道もあります。特に病院薬剤師の人で見かけるケースですが、病院薬剤師は臨床研究や論文発表をする機会も多いようです。大学病院を含めた大きな病院では薬局長になるために、博士号が必須であるところも増えてきました。薬剤師として就職してからでも、キャリアアップのために大学院に行く必要が出てくることがあるのです。ただし、働きながらの場合、基礎研究をじっくりする時間は取れませんので、データ集めをして論文を書くことになるかと思われます。

6年制大学を卒業後、進学する余裕がある人は、そのまま4年の博士課程に進み、じっくり研究をして、うまくいけば研究職につける場合もあります。研究しながら、薬剤師免許を使って薬剤師のアルバイトをすることも可能です。

 

いかがでしたか?薬学部といっても偏差値と学費だけではない違いがたくさんあるんです。入ってから後悔することのないよう、是非、研究への力の入れ具合や国家試験合格率などもよく調べてくださいね!