30代薬剤師mint-tomatoの体験記

お薬と健康情報・薬剤師のお仕事紹介

ドラッグストアで働く薬剤師の本音1

私は、2年前まではドラッグストアで勤務していました。

今日はそのドラッグストアで勤務していた頃の話をしようと思います。

 

1.薬局業界について

2.ドラッグストアでの薬剤師のお仕事について

3.私が実際に働いていた勤務体系

4.ドラッグストアの仕事の魅力

5.実際に働いて感じていたこと

 

 

1.薬局業界について

病院から院外処方せんが出され、外の薬局で薬をもらう仕組み(医薬分業)が20年ほど前に広まり、調剤専門薬局があちこちで増えました。

私が勤めた会社は、ドラッグストアも調剤専門薬局も展開しています。当初は患者獲得のために、病院のすぐ前に調剤専門の薬局を建てることで売上を伸ばしていました。

しかし、国の方針が徐々に色んな医療機関から処方箋を受け付ける、いわゆる町のかかりつけ薬局を推し進める方向に動き、1つの医療機関に集中した処方箋受付の薬局は調剤報酬(処方箋の薬代に加わる手数料)が引き下げられていきました。「全ての医療機関の処方箋を受け付けています」と貼り紙がしてあるのは1つの医療機関に集中することを避けるためなんです。ドラッグストア内に併設する調剤室は、すぐ近くの病院に限らずお買い物ついでに各所から患者さんが集まります。町のかかりつけ薬局としてはとても条件がいいわけですね。そんなわけで、ドラッグストアに併設する調剤室がどんどん増えてきているんですね。

 

2.ドラッグストアでの薬剤師のお仕事について

ドラッグストアの薬剤師の仕事は、主に市販薬(以後OTC)の販売と、ドラッグストア内に併設されている調剤室での調剤業務(処方箋のお薬の提供)です。

近頃は大学の薬学部も各地で増えてきているのですが、私の入社当時は薬剤師の数がまだまだ追いついていない為、新しく入ってくる薬剤師は調剤室での仕事がメインで、時間が空いたら売り場に出て品出しなどのお手伝いをするような形になっていました。企業によっては、調剤室は最初から全く別の部署で、調剤室の営業時間も別、薬剤師が売り場に出る事はないという会社もあります。市販薬の販売だけなら、ロキソニンSなどの一部の薬を除いては登録販売者でも販売できますからね。(登録販売者とは、ある程度薬の勉強をして資格を取った一般の従業員のことです。)

 

3.私が実際に働いていた勤務体系

調剤室だけ営業時間を短くしている会社も多い中、私がいた会社は、他社との差別化を測るために、できる限りドラッグストアの営業時間に合わせて、遅い時間でも処方箋を受け付けたいという方針でしたので、9:00〜21:00で年末年始以外は年中無休で調剤室も影響していました。少人数シフトの為、労働時間が長い。土日はパート薬剤師さんもいないので土日休みは取りづらい。有給も実質ほとんど取れない状況。長く続けられる人が少なく、なかなか人出が増えません。代わりにドラッグストアで働く薬剤師の給料は調剤専門薬局より高めに設定されていましたし、残業代もきちんと出るし、決してブラック企業ではありませんでしたが、私にとっては体力的に結構大変でした。

 

勤務体系は営業時間が長く少人数シフトであるというだけである程度予想がつきます。それでも私がドラッグストアを最初の就職先に選んだのには、体力がある若い頃だったから、とういだけではない理由がありました。

 

長くなるので続きはまた次回、、、